EDM(Electronic dance music)では欠かせないサイドチェインコンプ、Studio One のCompressorでも実現することはできますが、もっと強力に「んーわー・んーわー」させたいですよね。
XFER RECORDSにLFO Toolという強力なエフェクトがあり、これを使うことで強力なサイドチェインコンプを実現することが可能です。しかもシーケンスフレーズも作ることができます。
デフォルトでは4分音符のタイミングで音量を調整できるのですが、自分の決めたタイミングで音量などを調整したいですよね。
そんな時はMIDIトリガーでLFOを実現できます。Studio One以外のDAWでは結構簡単に方法を探せるのですが、Studio Oneで実現する方法を見つけるのが難しかったので、備忘録を兼ねてこのBlogに記載します。
サイドチェインとは
筆者がダンスミュージックで一番重要なことは「踊れること」だと思っています。
当たり前のことと思うかもしれませんが、意外と一番難しい。。。
現在はダンスミュージックといっても様々なジャンルがあるので、すべてに当てはまるかといわれるとビミョーなところではありますが、ダンスミュージックに期待されているのは体が自然に動くことだと思っています。
その曲で「踊れるか・踊れないか」はドラムやベースといったリズムセクションがとても重要です。しかも、ドラムといってもバスドラムなどの低音がとても重要だと感じています。
ただ、ここで問題が生じます。バスドラムもベースも低音域を担当しているので、両方同時に鳴らしてしまうと、音域が重なってしまい、音がぼやけてしまいます。
そこで、特にバスドラムに注目して、バスドラムがなっているときはベースの音量を下げることでテンポとなるバスドラムの音を強調する必要があります。
これをサイドチェインコンプやダッキングと呼びます。バスドラムがなっているときはコンプレッサーでベースの音を下げるのです。
ここから派生して、ドラムの4つ打ち(4分音符ごとにバスドラムを鳴らす)のタイミングでPad系の音量を一時的に下げ、それ以外のところの音量をもとに戻すことも行われるようになりました。
こうすることで裏拍で音が大きくなる(んーわー・んーわー みたいになる)のでドラムがなくてもノリが生まれて、ダンスミュージックとして使われるようになりました。
LFOとは
LFOはLow Frequency Oscillatorの略で筆者なりに意訳すると「すっごい低い周波数の波形」です。
とても低い周波数なので、音としてなるわけではなく、その役割は実際に鳴らす音をLFOの周期で加工することだと思っています。
実際になる音を、このLFOの周期で加工することで下記のようなことができます。
- 一定のタイミングで音量を大きくしたり小さくする。
- 一定のタイミングでなっている音の周波数を変える(Cutoff)。
- 一定のタイミングで音程を変化させる。 などなど
Studio One付属のエフェクト「Auto Filter」でもいろいろできるのですが、XFER RECORDSのLFO Toolはとても強力!
音の下げる量や、下がってから上がるまでのタイミング、音の上がるカーブをより細かく調整できます。
MIDIトリガーでLFOを実現する方法
とても有力なLFO Toolですが、デフォルトでは一定のテンポ(周期)での変化になります(4分音符、8分音符、付点4分音符など)。
ただ、バスドラムが一定のテンポでなっているとは限りません。バスドラムがなっているタイミングでLFOをかけたくなります。
そんな時はMIDIに無音のノートを入力して、そのMIDIノートに従って、LFOをかけます。
ほかのDAWで実現する方法はググると出てくるのですが、Studio Oneでやる方法がなかなか見つけられなかったので、下記に記載します。
- LFOをかけたいトラックと、トリガーにするMIDIトラックを作成する。
- LFOをかけたいタイミングでMIDIノートを入力する。
- トリガーにするMIDIトラックは音量を最小にする。
- 左上の「i」マークをクリックして展開する。
- LFOをかけたいトラックを選択してインサート(エフェクト)にLFO Toolを入れる(アサインする)
- LFO ToolのRateを状況に応じて変更する。1/4→1bar等
- トリガーにするMIDIトラックを選択して画面左側のアウトをLFO Tool(エフェクト)にする。
手順を下記の動画にアップしましたので是非参考にしてみてください。
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